【動画編集長が解説】PremiereProの使い方 | YouTube編集に必要な技術を徹底解説

PremiereProとは?初心者にも使えるの?
PremiereProの月額料金と無料期間について
初心者がPremiereProを使った際の動画編集時間
初心者がYouTube動画編集を完成させるための順番は?
- 動画・素材のインポート
- シーケンスの作成
- 動画の無駄な部分をカット
- テロップ入れ・装飾、エフェクトの追加
- 効果音
- BGM
- 書き出し
・二度手間、三度手間を防ぐ
・ワークスペースを行き来しないため、効率的に作業できる
・作業の単純化
・見直しを、流れにそって何重にも行うことができる
PremiereProの基礎的編集機能の解説
PremiereProの基本画面構成の見方
全体のことをワークスペースといいます。
こちらが基本のパネル配置になっています。まずは基本の画面構成を覚えましょう。

①プロジェクトパネル
動画編集で使用する、動画ファイルやオーディオファイル(クリップと呼びます)を読み込むと、プロジェクトパネルに表示されます。
編集したい動画や、タイトルなどに使用する静止画、効果音やBGMを入れておきましょう。
プロジェクトパネルのクリップをダブルクリックすると、④のソースモニターに表示されます。
クリップを③のタイムラインパネルに、ドラッグ・アンド・ドロップで移動することで、直接配置することもできます。
②ツールパネル
シーケンス上に表示されたクリップを、編集するために使うツールが一覧表示されています。
基本の操作になるので、ショートカットを利用することで、より効率よく作業することができます。
③タイムラインパネル(シーケンス)
シーケンスという映像の土台を、表示して編集するのが、タイムラインパネルです。
動画には、位置などだけでなく、時間軸もあります。
タイムラインパネルは、左が開始地点・右が終了地点の時間軸、上下はレイヤー(層のようなもの)になっていて、フィルムを重ねたように、上から優先して表示されます。
④ソースモニター
ソースモニターでは、動画クリップを切り出したり、プレビューを確認できます。
クリップの編集に必要なツールが、入っているパネルです。
⑤プログラムモニター
タイムラインパネルのシーケンスを、再生することができます。
エフェクトや補正された色を反映した、最終確認・完成形となります。
ここで再生されたイメージそのままに、書き出すことができます。
動画作成のためのシーケンスを作成する
タイムラインパネルでも出てきました、シーケンスとは、映像の土台の部分です。クリップを並べて・切って・まとめる、型のようなものです。
このシーケンスを作成していきましょう。
Premiere Proには、動画に合わせて自動的に、最適なシーケンスを選んでくれる機能があります。シーケンスの作り方は2通りありますが、今回はシーケンス設定の無い、より初心者向けな方法をご紹介します。
①プロジェクトパネルにインポートした、土台となる動画を右クリックします。

②”クリップに最適な新規シーケンス”を選択します。

③タイムラインパネルに、動画の土台となるシーケンスが作成されました。選択した動画の名前で作成されます。

より細かな設定をされたい方は、ファイルメニュー→新規→シーケンスで開き、ダイヤログで詳細を設定するやり方もありますが、まずは自動選択機能を使ってみるといいです。
動画の素材ファイルをインポートする
では、プロジェクトパネルに動画の素材ファイルを、インポートしていきましょう。 インポートの仕方は、大きく分けて3つの方法がありますが、ドラッグ・アンド・ドロップと、ファイルメニュー(ショートカット)を使用したインポートの仕方がおすすめです。
①ドラッグ・アンド・ドロップ
素材の保存されているフォルダから、インポートしたいものをすべて選択し、プロジェクトパネルにドラッグ・アンド・ドロップします。
”ファイルをインポート”の画面が表示されるので、完了するまで待ちます。

②読み込み
ファイルメニュー→読み込みを選択、またはショートカット(MacOSは⌘+I、WindowsはCtrl+I)を使用します。ファイルブラウザーが開くので、保存先のフォルダーまたはファイルを選択することで読み込むことができます。
③メディアブラウザー
こちらは、QuickTime Prayerなどで基本的に再生できない映像ファイル(RED RAW,SONY XDCAMなど)を読み込むときの方法になりますが、今回はより使いやすい上記の2つを覚えていただきたいので、省略いたします。
素材ファイルを動画に配置する
サムネイルや、タイトル画面などの静止画も、シーケンス上の配置したい場所に、ドラッグ・アンド・ドロップすることで、配置できます。
このとき、エフェクトを挿入すると仕上がりがより洗練されたものになります。
動画の余白をカットする(ジャンプカット)
カット編集とは、1つのクリップを分割して、つなぎ合わせる作業のことを言います。
余白部分や切り取りたい部分、「あ〜」や「う〜」など、ここは必要ないなという部分をカットすることができます。
こちらはショートカットキーを使わないやり方と、ショートカットキーを使ったやり方、2通りお伝えしていこうと思います。
ショートカットキーを使わないカット編集
①切りたい部分に時間インジケーターを合わせます。まずは、イン点に位置を合わせます。

②ここでツールパネルのレーザーツールを使い、動画内を分割していきます。レーザーツールを選択し、時間インジケーターに合わせて実行すると、このように動画をカットすることが出来、イン点を作成できます。さらに同じ要領でアウト点も作成しておきましょう。


③切り抜く部分の、イン点・アウト点が作成出来たら、選択ツールに持ち替えます。イン点・アウト点の間の、切り取りたい部分を選択した状態で、deleteキー(backspaceキー)で削除します。これで切り取りたい部分が削除できました。

④この状態では、削除された間の部分が開いたままになっているので、後ろの動画をドラッグ・アンド・ドロップでくっつけてしまいましょう。


これで、ショートカットキーを使わないカットの手順は終了です。
ショートカットキーを使うとこの作業をもっと簡単に効率的に行うことが出来ます。
ショートカットキーを使ったカット編集
まずは、PremiereProのショートカットキーの設定を行っていただきます。
この手順が面倒だと思われるかもしれませんが、ショートカットキーの設定は自分好みに設定しておくと、この後の作業、これからの作業が劇的に変わってきますので覚えておくと便利です。
PremiereProメニュー(Windowsは編集メニュー)→キーボードショートカットを選択します。 すると、キーボードに割り当てられているショートカットの一覧が表示されます。

ここで変更していただきたいのが
- 「Q」キー:前の編集ポイントを再生ヘッドまでリップルトリミング
- 「W」キー:次の編集ポイントを再生ヘッドまでリップルトリミング
- 「E」キー:編集点をすべてのトラックに追加
の、3つのキーです。

空白部分をクリックします。

すると、入力できるようになるので、設定したいキーを打ち込み、全体右下のOKボタンをクリックしていただくと、ショートカットキーのカスタマイズが完了します。
後は簡単です!
①タイムラインパネルのシーケンス上にある動画をクリックします。白い太枠になり、選択されていることがわかります。切りたい部分の開始に、時間インジケーターを合わせます。この時に「E」キーを押して、編集点を追加します。

②後は、消したい部分の最後に、時間インジケーターを合わせ、「Q」キーを押すと、前の編集ポイントを再生ヘッドまでリップルトリミング(その地点から前の編集点まで削除)され、尚且つ、その編集点まで削除した後の動画が詰めて配置されるのでこれでカット編集の作業が完了します。

「W」キーの次の編集ポイントを再生ヘッドまでリップルトリミングは、反対に、最終地点に詰めれるので合わせて使っていただくと、作業効率が上がります。
カット編集は、最初にきちんと行っておくと、シーケンス上が整理され、後の編集が楽になります。慣れてきたらショートカットキーを上手に利用し、この作業を簡単に行えるようにしましょう。
動画にテロップを入れる(テキスト)
動画にテロップを入れていきます。
入力の仕方
①ツールパネルの、横書き文字ツールを選択します。
②プログラムモニターの文字を入力したい部分に直接クリックすると、文字を入れられる状態になります。
③文字を入力し、Enterキーで確定します。
簡単な文字の装飾の仕方
文字を入力したら、ソースモニターで、文字のフォントやサイズなどを変更していきましょう。
ソースモニターのエフェクトコントロールから、テキストをクリックし、設定していきます。


画文字装飾ができると、人物によってテロップの色を変えたり、文字の雰囲気を変えたりできるようになります。
動画内でフェードイン/フェードアウトさせる
フェードイン/フェードアウトのやり方はいくつかあります。
エフェクトの暗転を使った方法や、エフェクトコントロールを使った方法などがありますが今回はキーフレームを使った方法をご紹介します。
キーフレームでのやり方は簡単で、より自然にフェードイン/フェードアウトさせることが出来ます。
①まず、タイムラインパネルの、タイムライン表示設定で、ビデオのキーフレームを表示に、チェックが入っていることを確認してください。

②V1の上の線に、カーソルを合わせて、キーフレームの追加/削除が見えるまで引き上げます。

③時間インジケーターを、フェードイン開始位置に合わせ、先ほど表示したキーフレームを追加します。

④次に、フェードイン終了位置に、キーフレームを打ちます。好きな位置でかまいません。(今回は2秒後に設定しています)これでキーフレームが2つ打てました。

⑤開始位置のキーフレームを、クリックして引き下げます。引き下げた線は、不透明度の値を示しています。この斜めのラインにそって、不透明度が上がっていき、それに伴って、映像が表示される設定を、作成したことになります。 これでフェードインは完成です。

フェードアウトも引き続き設定していきましょう。 ⑤同じように、フェードアウト開始位置と、フェードアウト終了位置に、キーフレームを打ち込みます。

⑥フェードアウト終了位置を引き下げて、これでフェードアウトの完成です。

設定が完了したらV1の表示は元に戻してかまいません。
同じようにBGMもフェードイン/フェードアウトさせることが可能です。
動画にエフェクトを加える(今回は”スライド”)
場面の移り変わりや、動画と動画のつなぎ目に、演出を加えると、よりワンランク上の動画が完成します。
隣り合ったクリップに、トランジションというエフェクトをかけると、動きを出すことができます。
Premiere Proにデフォルトで入っている、トランジションエフェクトで、今回はその中でも、スライドというエフェクトの加え方をご紹介します。
①まずエフェクトパネルを表示します。 ウィンドウメニューの、エフェクトを選択すると、エフェクトパネルが表示されます。

②エフェクトパネルの、ビデオトランジション→スライド→スライドと、展開していきます。

③動画のつなぎ目や、編集点(ショートカット:Eキー)に、スライドを、ドラッグ・アンド・ドロップで挿入します。

④間にきちんと挿入されていれば完了です。挿入したスライドをダブルクリックし、デュレーションを調整することで、スライドの効果速度を変更できます。

動画に効果音を入れてみる
動画に、効果音を入れてみましょう。
効果音があるか無いかで、動画に対する印象は大きく変わります。
説明の後に、オススメの無料効果音素材サイトもご紹介してますので、シーンに合う、効果音をぜひ探してみてください!
まず、素材をインポートしておきましょう。
①プログラムモニターで再生し、効果音を入れたい場所を決める。時間インジケーターを動かしながら、開始位置を決め、合わせておきます。

②効果音の素材をドラッグ・アンド・ドロップして、時間インジケーターに合わせると、ぴったりとくっつくので、くっついたところで離します。
これで効果音の挿入ができました。

※このままでもいいのですが、効果音の音量を調整したいときは挿入した効果音を右クリックし、オーディオゲインを選択。数値を変更して調整できます。


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動画にBGMを加えてみる
BGMも、効果音と同じようにドラッグ・アンド・ドロップで、挿入することができます。
音量の調節も同様です。
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動画を書き出してみる
書き出しとは、エンコード(出力)のことで、編集したデータを、完成形のデータに変換する作業のことを言います。
①タイムラインパネル(シーケンス)が選択されてる状態で、ファイルメニュー→書き出し→メディアを選択します。

②書き出し設定の画面が開きます。
【形式】
まず、形式を”H.264”に設定します。”H264”形式は形式の中でも、多くのメディアやモニター・パソコンなどで表示でき、再生できないなどのミスを抑え、書き出すことができます。
【プリセット】
プリセットは”ソースの一致・高速ビットレート”を選択しましょう。プリセットに対しての知識があれば、選択していただけたらと思いますが、基本的には、作成した映像のソースと一致させた方が、ミスが発生しづらくオススメです。
【出力名】
出力名をクリックすると、ファイルの保存場所を任意で選択し、ファイル名を変更することができます。出力名→保存画面で名前を変更→保存で変更できます。
【ビデオを書き出し・オーディオを書き出し】
こちらは両方チェックがついていることを確認してください。チェックが外れていると、書き出されません。
【概要】
出力先や画質など…書き出される動画の情報に間違いがないか確認しましょう。

③設定ができたら”書き出し”をクリックします。”エンコード中”と表示され、100%になれば、書き出し完了です。

書き出しが完了したら、動画の完成です。